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【哲学】物語「老夫婦とロバ」から学ぶ 自分を活かす思考法!

老夫婦とロバ
緊張する男性

 

他人の目が気になり、思ったように行動できない、なんてことはありませんか?

本当はアンナことやコンナこともやってみたいけど、バカにされたらどうしよう…

そんなことをつい考えてしまい、やりたいことにかけたくもないブレーキをかけてしまっている人も多いのではないでしょうか?

何より私自身がそうでした!

ところが「ある話」を知ることで、他人の目を気にするバカバカしさに気づき、今では自分の考えに自信が持て、新しいことへのチャレンジも楽しく決断することができるようになったのです。

自信のある男性

それこそアラビアに伝わる昔話「老夫婦とロバ」

今回は、このお話を紹介します。

参考 イソップ寓話集(岩波文庫)

老夫婦とロバはこんなお話

これから紹介する老夫婦とロバはアラビア地方に昔から伝わるお話です。どんなお話なのでしょうか。早速見てみましょう。

砂漠のラクダ

おはなし

 

昔、あるところにおじいさんとおばあさんが居ました。二人は夫婦で、子供はいませんでしたが、1頭のロバを飼っていました。あるとき、老夫婦がロバを連れて歩いていました。しばらく歩いていると、老夫婦を見たある人がこんなことを言いました。

「なんでロバを連れて歩いているんだい?元気のいいロバなんだから、乗っていけばいいじゃないか」

老夫婦は「なるほど」と思い、二人でロバに乗って再び進み始めました。しばらく行くと今度は別に人が出てきてこんなことを言い出しました。

「二人でロバに乗るなんてロバがかわいそうじゃないか。ひどい夫婦だな」

老夫婦は慌ててロバから降りて、どうしたものかと話し合いました。

おばあさんが言うには「私は歩いても大丈夫ですから、おじいさんロバに乗っていってくださいな」

おじいさんは「おお、そうか済まないのう。では、わしが乗ることにしよう」

おじいさんがロバに乗り、おばあさんは歩いて進み始めました。

しばらく進むと、さらに別の人が現れて、こんなことを言い始めました。

「なんだなんだ。おばあさんに歩かせて、男がロバに乗っていやがる。ひどいじいさんだな」

おじいさんは、顔を赤くしすぐにロバから降りて、おばあさんをロバの背に乗せました。

「ばあさんや、わしはゆっくり楽をさせてもらったから、今度はばあさんが乗ればええじゃ」

「そうですか。それじゃ、今度はわたしがロバに乗せてもらいましょうかね」

おばあさんがロバにのり、今度はおじいさんが歩くことになりました。

うん、はじめからこうすれば良かったかも知れません。そうして進んでいくと、またまた見知らぬ人が現れて、二人を指さしこんなことを言うのです。

「なんだあの年寄りたちは。男に歩かせるなんてひどいばあさんだ。それに女の言いなりになるなんて情けないじいさんだな」

老夫婦は、もうどうしていいか分からずに、途方に暮れてしまいました。

老夫婦

(おわり)

さんざんな言われようですね。なるほど、確かに人の言うことをいちいち聞いていては何もできませんね。

老夫婦とロバの話から何が学び取れるのか

このお話から、どんなことが学び取れるのか。私自身が感じたことを書きます。

全ての人を納得させることはできない

老夫婦に対して、4人の人が現れそれぞれ自分の思うところを(勝手に)言いたいことを言って去っていきました。なかには「ロバに乗った方が良い」「ロバに乗るなんてかわいそう」という真反対の意見もありました。

こんな勝手な意見を全部聞いていては、何もできませんね。

意見を言うだけで責任は取らない

老夫婦に対して意見を言った人たちは、4人が4人とも言いたいことを言うだけで、あとはサッサと去っていきました。

こんな人たちに、「あなたの言うとおりにやったのに、他の人に批判されたじゃないか!」と言ったところで、何の責任も取ってくれないでしょう。ひどいときには、さらに追い打ちで批判をしてくるかも知れません。

自分の言うことにアレコレ口出ししてくる人がいても、その人は決して責任を取ってくれることはない。責任は自分がとるしかないことを肝に銘じておきたいものです。

人の言うことを聞いて途方にくれるか、あるいは、自分で決めて前に進むのか

この老夫婦は、4人の人たちに勝手なことを言われ続け、最後は途方に暮れてしまいます。このあとは結局どうなたったのでしょうね。

実は、私たちは何か新しいことを始めようとしたときというのは、この老夫婦が「途方に暮れている」段階ととても良く似ている気がします。

私たちが何か新しいことを思いついたとき、自分自身の中に「よし、これで行こう!」という前向きな気持ちと、「これで本当に良いのだろうか」という恐れの気持ちが、きっとあることでしょう。

これが、まさに老夫婦が途方に暮れている状態ですね。

賛成や反対、賛成するにしても、その方法は人によってまちまちです。

山登りを例として考えてみると、早く頂上に着くことを考えるか、登る途中を楽しむのか。自分の足で一歩一歩歩いて登るのか、車で快適に上るのか、ロープウェイなどを利用し、観光を楽しむのか。もしかしたら、「山に登るのではなく、海の方がいいじゃん」という人も現れるかもしれません。

このようなことをいちいち気にしていたら、途方に暮れている老夫婦の場所から一歩も進めませんね。

 

結局大事なのは自分の意志

では、どうしたらいいのでしょうか。

結局、大事なのは自分の意志。

参考 自分の頭で考える日本の論点 (幻冬舎新書)

つまり、自分が何をしたいか?ということ、これにつきます。

だけど、自分の意志が明確ならそもそも悩んだり迷ったりしないでしょう。

このようなときに私が気を付けていることは、他人の意見はできるだけ、耳には入れておく。そして、自分の心の中に複数のキャラを作って話し合わせるということをするようにしています。

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こうすることで、他人の意見に振り回されるのではなく、かといって独断に陥って失敗するのでもなく、様々なことを考えつつも、前に進むことができるようになるのです。

 

 

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